「借金が100万円ある」と聞くとかなりやばい響きがするかもしれません。
もちろん借金にもさまざまな種類があるので一概にやばいとは言えないのですが、生活費を補うための借金や趣味や交際費での浪費が借金がある場合には、100万円という金額はかなりやばい状況にあると言えるでしょう。
借金が100万円あると返済するのも大変ですし、返済期間も長期化するため精神的な負担も大きくなってしまいます。
そこで今回は借金100万円がやばい理由や返済シミュレーションを行っていきます。
借金が100万円ある場合にどのようなことが起きるのか詳しくみていきましょう。
借金100万円がやばい5つの理由

借金が100万円あるというのは1つの区切りと言えるでしょう。
100万円の返済が必要になってくると、一括で返すのは難しいでしょうし、毎月コツコツ返済していくのにも時間がかかってしまいます。
一般的に借金100万円がやばい理由としては以下の5つが挙げられます。
- 返済期間が長期化して利息が膨らむ
- 返済に追われて家計の余裕がなくなる
- 借入状況を把握できなくなる
- 借金がある状態に慣れて危機感が薄れてくる
- 借金の返済を延滞することが多くなる
では、それぞれの理由についてくわしくみていきましょう。
返済期間が長期化して利息が膨らむ

100万円の借金があると返済が長期化して、その分の利息が膨らんでしまいます。
一括で100万円を返済するのは困難ですし、家計のバランスを考えると生活費を大きく削って返済を行うのも難しいため、自然と長期化してしまいます。
利息を含めなくても毎月2万円の返済で4年間が必要になりますし、毎月3万円の返済でも3年の期間が必要になります。
利息が膨らむと支払い総額が増えてしまいますし、元金の半分以上の利息を支払ってる可能性もあるでしょう。
少なくとも返済期間に3年以上の期間は必要になるケースがほとんどなので、消費者金融やクレジットカードのキャッシングなど、金利が高い借り入れを利用している場合には、かなりの利息がかかってしまう可能性が高いです。
もし100万円以上の借金があって返済が長期化しそうな場合には、金利の低いカードローンに借り換えたり、おまとめローンで金利を下げるのがおすすめです。
返済に追われて家計の余裕がなくなる
借金が100万円あると毎月の返済額が高額になってしまうため、家計のバランスが崩れて収支に余裕がなくなってしまいます。
100万円の借金を現実的に返済しようと思うと毎月3〜5万円程度の返済が必要になるのですが、収入に余裕がない状態で3〜5万円を毎月支払うのは大きな負担になるでしょう。
収支のバランスが乱れると生活に余裕もなくなってしまいますし、生活費や突然の出費を補うために新たな借金が必要になるケースも考えられます。
当面の間は返済モードで生活をしなければならないので、切り詰めた生活を送る必要がありますし、貴重な時間を我慢しながら過ごさなければなりません。
毎月の返済がある状態で過ごすのは精神的にもよくないので、無理のない範囲で毎月できるだけ返済を進めながら最短での完済を目指してください。
借入状況を把握できなくなる

借金が100万円もあると、どの借入先にいくら借りているのかなどを把握するのが難しくなってしまいます。
そもそも借金が100万円にまで膨らんでしまうような人は、債務の管理が疎かになっている傾向にあります。
1つのローンサービスで限度額いっぱいまで利用してしまい、他のローン会社に契約しているうちに借入先が増えて、借り入れ増額が100万円に達するというケースが多いです。
借入状況が把握できないと返済計画を立てるのも難しくなりますし、どこから返済を進めていくべきなのか、借金をまとめたほうがいいのかどうかなども判断できません。
そのため、借金が100万円あるような方は、どこからいくら借入いるのかといった状況を正確に把握するところから始めなければなりません。
借金がある状態に慣れて危機感が薄れてくる

借金を重ねてしまうと借金に対する抵抗感が薄れてきてしまうので、返済に対する焦りが消えてしまい、借入残高がズルズル増えてしまうことがあります。
借金がある状態に慣れてしまいますし、今すぐ返さなければという気にもならないので、スムーズに返済を進めることが難しくなるでしょう。
返済するよりも新たな借入によって糊口を凌ぐ判断をしてしまいますし、借金を重ねること自体にも抵抗感がなくなります。
借金に対する意識が薄れると、返すよりも借りる方にズルズル進んでしまうので注意してください。
借金の返済を延滞することが多くなる

借金が100万円あると毎月の返済に対する意識も薄れる傾向にあるため、返済を延滞する可能性も高くなります。
1回ぐらい返済に遅れても大丈夫だろうと安易に考えていると何度も延滞を繰り返してしまいますし、返済も一向に進まなくなります。
延滞すると信用情報に傷がついてしまいますし、遅延損害金が発生してしまうため利息に加えて、より多くの手数料を支払わなければなりません。
そのため、借金がいくらあっても毎月の返済に遅れることがないよう、きちんと管理しながら利用してください。
借金100万円完済までの期間をシミュレーション

次に、借金100万円を完済するまでのシミュレーションをしていきます。
毎月の返済額ごとにかかる返済回数は以下のとおりです。
毎月の返済額 | 返済回数 | 元金 | 利息総額 | 支払い総額 |
---|---|---|---|---|
10,000円 | 返済不能 | 返済不能 | 返済不能 | 返済不能 |
20,000円 | 79回 | 1,000,000円 | 579,052円 | 1,579,052円 |
30,000円 | 44回 | 1,000,000円 | 301,674円 | 1,301,674円 |
では、それぞれの返済についてみていきましょう。
借金100万円を毎月10,000円ずつ返済した場合
100万円の借金に対して毎月1万円を返済するプランだと、毎月発生する利息が返済額よりも大きくなってしまうため、元金が一切減りません。
そのため、このプランだと完済は不可能になってしまいます。
基本的に借金を返済するためには毎月発生する金利よりも高い返済額を設定しなければなりません。
借金100万円を毎月20,000円ずつ返済した場合
毎月の返済額 | 返済回数 | 元金 | 利息総額 | 支払い総額 |
---|---|---|---|---|
20,000円 | 79回 | 1,000,000円 | 579,052円 | 1,579,052円 |
毎月2万円を返済するプランだと79ヶ月で完済するスケジュールになります。
完済までに6〜7年かかる計算になっており、元金の半分以上の利息が発生します。
毎月2万円であれば収支のバランス的に無理はでませんが、利息がかなり膨らんでいるのでもう少し返済額を増やしたいところです。
借金100万円を毎月30,000円ずつ返済した場合
毎月の返済額 | 返済回数 | 元金 | 利息総額 | 支払い総額 |
---|---|---|---|---|
30,000円 | 44回 | 1,000,000円 | 301,674円 | 1,301,674円 |
毎月3万円を返済するプランだと44ヶ月で完済するスケジュールになります。
4年以内の完済が可能なプランになっているため、わりと現実的な返済計画を立てることができるでしょう。
利息の総額も元金の3割程度なので許容範囲内と言えるでしょう。
収支のバランスも維持しながら続けられるので、臨時返済を交えながら完済を目指すプランとして最適です。
借金100万円を1年で完済する場合の返済額は?

100万円の借金を1年で完済するプランとしては以下のようになります。
回数 | 返済金額 | 元金 | 利息 | 残高 |
---|---|---|---|---|
1 | 90,258 | 77,758 | 12,500 | 922,242 |
2 | 90,258 | 78,730 | 11,528 | 843,512 |
3 | 90,258 | 79,715 | 10,543 | 763,797 |
4 | 90,258 | 80,711 | 9,547 | 683,086 |
5 | 90,258 | 81,720 | 8,538 | 601,366 |
6 | 90,258 | 82,741 | 7,517 | 518,625 |
7 | 90,258 | 83,776 | 6,482 | 434,849 |
8 | 90,258 | 84,823 | 5,435 | 350,026 |
9 | 90,258 | 85,883 | 4,375 | 264,143 |
10 | 90,258 | 86,957 | 3,301 | 177,186 |
11 | 90,258 | 88,044 | 2,214 | 89,142 |
12 | 90,256 | 89,142 | 1,114 | 0 |
累計 | 1,083,094 | 1,000,000 | 83,094 | ー |
毎月9万円程度の返済をすれば1年で完済が可能になります。
利息も最小限に抑えられますし、返済も長期化しないので返済プランとしては非常におすすめです。
ただし、毎月9万円の支出をしなければならないので、収支のバランスに余裕がない限りは実現が難しいでしょう。
借金100万円を延滞するとどんなリスクが生じる?

借金100万円の返済を延滞すると以下のようなリスクが生じます。
- 督促の連絡が来て会社や家族に借金がバレる
- 信用情報にマイナスの情報が登録される
- 遅延損害金で利息がさらに膨らむ
- 借入残高が一括請求される可能性もある
- 延滞を放置すると財産が差し押さえられる
では、どのようなリスクなのかそれぞれ詳しくみていきましょう。
督促の連絡が来て会社や家族に借金がバレる

借金を延滞するとまず最初に利用者の携帯電話に連絡が入るのですが、それでも返済をせずにいると督促の書類が自宅に届いたり、勤務先に連絡が入ったりします。
家族や職場に内緒で借金をしていた場合、督促の連絡によってバレる可能性が高くなります。
ただ借金をしているだけであればそこほど深刻な問題にはならないかもしれませんが、返済を延滞していることがバレると深刻なトラブルに発展することもあるでしょう。
信用情報にマイナスの情報が登録される
借金の返済を延滞すると信用情報に傷がついてしまいます。
信用情報には以下の情報がふくまれます。
- スマートフォンを分割払い契約
- クレジットカード(キャッシング付)の契約
- カードローンの契約
- アパートの契約
- 自動車ローンの契約
- 住宅ローンの契約
- 教育ローンの契約
このうちカードローンの契約の返済履歴に遅延の情報が記録されてしまい、新たにローンを組む際の審査に落ちやすくなってしまいます。
信用情報は5年程度保管されるので一度の延滞で長期にわたって影響を及ぼします。
遅延損害金で利息がさらに膨らむ

返済を延滞すると延滞した日数に応じて遅延損害金が発生します。
遅延損害金は以下の計算式で算出されます。
- 元金×遅延損害金利率÷365(日)×延滞日数
例えば、100万円の借金に対して発生する遅延損害金は以下のとおりです。
元金 | 遅延損害金利率 | 延滞日数 | 遅延損害金 |
---|---|---|---|
1,000,000円 | 20% | 30日 | 16,438円 |
1,000,000円 | 20% | 50日 | 27,397円 |
1,000,000円 | 20% | 100日 | 54,794円 |
遅延損害金は利息とは別に請求されるため、利息と遅延損害金で支払い総額がかなり膨らんでしまいます。
借入残高が一括請求される可能性もある
返済の延滞が続いているとローン契約が解除されて、借入残高が一括で請求される可能性があります。
一括請求によって財産が差し押さえられる可能性もあるので、延滞をした場合は速やかに返済を完了させてください。
延滞を放置すると財産が差し押さえられる
延滞を放置すると借金を返済してもらうために、財産の差し押さえが行われる可能性があります。
裁判所を通じて差し押さえが認められると、自動車や住居といった財産を中心に借金の返済に充てられるので注意してください。
借金100万円を返済するためのポイント

借金100万円を返済するためのポイントとしては以下の6つが挙げられます。
- 借金の原因を解決して生活を立て直す
- 収支を計算して無理のない返済額を設定する
- 借金の状況を整理して返済プランを立てる
- 金利の低いローンへの借り換えやおまとめローンを利用する
- 収入に余裕があるときは臨時返済で残高を減らす
- 金利が高い借入先から優先して返済する
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
借金の原因を解決して生活を立て直す
借金の原因を解決することは、債務問題を根本的に解決するために非常に重要です。借金をしてしまう主な原因として、収入不足や生活費の増加、無計画な消費などがあります。
まずは自分自身の生活費をしっかりと把握し、支出を見直すことが必要です。定期的に収支計算を行い、無駄な支出を削減することで、今後の生活費をコントロールし、返済計画をスムーズに進めることができます。
また、収入を増やす方法も考えることが大切です。アルバイトや副業を始める、転職を検討する、スキルアップのために資格取得を目指すなど、自分に合った方法を見つけて収入アップにつなげることができます。
さらに、借金をしてしまった原因についても考える必要があります。無計画な消費や浪費、貯金のない生活など、今後同じ失敗を繰り返さないためにも、自分自身の生活習慣を改善することが大切です。
収支を計算して無理のない返済額を設定する

借金返済を進める上で、収支を計算して無理のない返済額を設定することは非常に重要です。まずは、自分の月収と月々の支出を正確に把握しましょう。
収入には、給与やボーナスなどの定期的な収入だけでなく、アルバイトや副業で得た収入も含まれます。支出には、生活費や住宅費、光熱費、通信費、保険料、交際費、趣味や娯楽費、ローンの返済費用などが含まれます。
これらの収支を把握した上で、返済プランを立てましょう。まずは、月々の必要経費を計算し、残りの収入から返済に充てる金額を算出します。その金額を元に、現在の借金の残高や金利、返済期間を考慮して、月々の返済額を設定します。
無理のない返済額を設定するためには、収支のバランスを把握することが重要です。返済に充てる金額が多すぎると、生活費が圧迫されたり、将来的に返済が続かなくなったりする可能性があります。
一方、返済に充てる金額が少なすぎると、借金が膨らんでしまうため、借金返済が長期化してしまう可能性があります。
適切な返済プランを立てて借金問題を解決する第一歩を踏み出してください。
借金の状況を整理して返済プランを立てる
借金の状況を整理して返済プランを立てることは、借金問題を解決する上で非常に重要なステップです。まずは、借金の種類や金額、利息、返済期間、返済状況などを正確に把握することが必要です。
次に、自分の収入と支出を把握し、毎月の返済額を確定する必要があります。この際、返済額が高すぎて生活が苦しくなってしまうことがないよう、自分の収入と支出をしっかりと考慮することが大切です。
また、借金の金利が高い場合は、低金利のローンに借り換えることで返済額を抑えることができます。また、複数の借金をおまとめローンでまとめることもできます。
返済プランを立てる際には、将来的な収入の見通しも考慮に入れておくことが重要です。将来的に収入が増える可能性がある場合には、その見込みを踏まえた上で、返済プランを立てることができます。
金利の低いローンへの借り換えやおまとめローンを利用する

金利の低いローンへの借り換えやおまとめローンは、借金の返済負担を軽減する方法の1つです。高金利のローンから低金利のローンへ借り換えることで、毎月の返済額を減らすことができます。
おまとめローンは、複数の借入先から借り換えて、一つのローンにまとめることで、毎月の返済額を減らすことができる方法です。また、返済期間の長さによっては、一定期間、返済額を抑えることもできます。
金利の低いローンへの借り換えやおまとめローンを利用することで、毎月の返済額を減らし、返済期間を短縮することができます。
ただし、手数料や借り換え先の金利と手続きにかかる費用など、注意点もあります。自分に合った方法を選び、借金返済に取り組んでいくことが大切です。
収入に余裕があるときは臨時返済で残高を減らす
収入に余裕があるときは臨時返済で残高を減らすというのが、借金を抱えている人にとって、返済計画を立てることはとても大切です。
臨時返済とは、毎月の返済額に加えて余裕があるときに、追加で借金を返済することを指します。この方法を使うと、追加の返済額は借金の元金に充てられるため、利息の支払い額が減少し、返済期間が短縮されます。
また、この方法は金利が高い借入先から優先的に返済するためにも効果的です。金利の高い借入先から優先的に返済することで、返済額が大幅に減少し、全体的な返済負担を軽減することができます。
しかし、余裕がある場合には、借金返済を加速することができる方法である一方で毎月の支払いが重くなる場合や、急な出費が発生した場合には臨時返済ができなくなるデメリットもあるので使い所を決めておきましょう。
臨時返済は、借金返済のスピードを加速させ、借金からの脱出を早めるために効果的な方法です。しかし、収入や生活費などに応じて計画的に行うことが重要であり、無理をせずに返済計画を立てることが大切です。
金利が高い借入先から優先して返済する
借金を抱えている場合、返済するためには適切な優先順位をつけることが重要です。優先的に返済するべき借入先は、金利が高いものです。金利が高いということは、借りた金額に対して返済する利息が多くかかることを意味します。
そのため、金利が高い借入先から返済を優先的に行うことで、借金の返済額を少なくすることができます。
金利が高い借入先とは、クレジットカードやキャッシングなどの消費者金融が該当します。これらの借入先は、金利が年率20%を超える場合が多く、返済が遅れると利息がどんどん膨らんでしまいます。
そのため、できるだけ早く返済するように心がけることが大切です。
一方、金利が低い借入先とは、住宅ローンや自動車ローンなどが該当します。これらの借入先は、金利が年率1~3%程度と低いため、優先的に返済する必要はありません。ただし、返済期間が長い場合には、利息が膨らむことに注意が必要です。
返済する借入先の優先順位をつける際には、金利だけでなく、遅延損害金や督促手数料などの費用も考慮する必要があります。また、返済額を均等にするか、大きい借入先から優先的に返済するかは、自身の返済能力に合わせて判断することが大切です。
借金100万円の返済が困難な場合は債務整理を検討する

借金100万円の返済が難しい場合は債務整理を検討してください。
主な債務整理には以下の3つがあります。
- 利息や返済額を減らすだけなら「任意整理」
- 借入残高を大幅に減額するなら「個人再生」
- 借金の返済を免除してもらうなら「自己破産」
では、それぞれの手続きについて詳しくみていきましょう。
利息や返済額を減らすだけなら「任意整理」

概要 | 話し合いで将来支払う利息分を減額し、残りを3~5年で分割返済する |
メリット | 家族などに秘密にしたまま進められる 特定の債権者だけを対象にできる 手続き自体は比較的短期間で終わる |
デメリット | 事故情報に登録される 大幅な減額は見込めない |
任意整理とは、債務整理の一種で、債務者と債権者が直接交渉し、返済計画を立てる手続きのことです。弁護士や司法書士を介さずに、債務者自身が債権者に交渉することができます。
メリットとしては、任意整理により返済額を減らすことができる場合があります。また、自己破産や個人再生と違い、債務整理の事実が信用情報に残る期間が短くなり、比較的早く社会復帰ができることがあります。
さらに、自己破産と比べて裁判所の関与が少ないため、手続きがスムーズに進むことがあるでしょう。
一方で、任意整理にはいくつかのデメリットがあります。まず、債権者が承認しない場合、任意整理の成立ができない可能性があります。
また、債権者が承認しても、完済まで数年かかることがあります。さらに、債務整理の事実が信用情報に残りますので、クレジットカードの利用や住宅ローンの借入など、一定の制約が課せられることがあります。
任意整理は、債務者自身が債務整理の手続きを進めることができるため、自己破産や個人再生に比べて手軽であるといえます。
ただし、債権者との交渉には時間と根気が必要となりますので、個人の状況に合わせて慎重に判断することが大切です。
借入残高を大幅に減額するなら「個人再生」
概要 | 裁判所の許可を得て借金を5分の1程度まで減額し、残りを3年で返済する |
メリット | 借金の大幅な減額が見込める マイホームを残せる 借金の理由は不問 |
デメリット | 手続に時間がかかる すべての借金が対象になる 官報に載る |
個人再生は、債務者が自己破産をしないで債務整理を行う方法の一つです。
借金が1000万円以下で、収入が安定している場合に適用されます。
債務整理の一環として、弁護士などの専門家に代理人を依頼し、債務者の生活費を差し引いた残りの収入から債権者に対して一定の金額を支払い、残りの債務を免除する方法です。
メリットとしては、自己破産と比べ、個人再生では住宅や車などの財産を所有し続けることができ、職業や社会的信用などにも影響が少なくなるという点が挙げられます。
また、債務者の収入に応じた返済計画が作成されるため、返済が可能な範囲で返済ができることもメリットの一つです。
一方、デメリットとしては、自己破産に比べ、手続きが長引き、費用も高額になることがあります。
また、返済期間が5年間と長期間になるため、長期間にわたって収入を抑えられることになります。
また、一度個人再生を行うと、同じ方法での再度の債務整理は難しくなるため、将来的に同じような状況に陥った場合には対応が難しくなるという点があります。
借金の返済を免除してもらうなら「自己破産」
概要 | 裁判所の許可を得て借金全額の返済義務を免除する |
メリット | 債務の返済義務が免除される |
デメリット | 手続きが面倒で時間がかかる 官報に掲載される 債権者を選べない 財産を失う 一定の資格や職種が制限される |
自己破産は、借金が返済不能になった場合に、裁判所で自己破産手続きを行うことで債務を免除する制度で、借金の返済義務が免除され、借金問題から解放されることができます。
自己破産のメリットとしては、借金から解放され、借金返済の負担から解放されることが挙げられます。
また、自己破産手続きを行うことで、収入や資産が凍結される期間が決まるため、返済を再開するための準備期間が確保されます。
さらに、債権者からの取り立てや、差し押さえなどの強制執行が停止されるため、精神的な安定を取り戻すことができます。
一方、自己破産にはいくつかのデメリットもあります。
自己破産を行うと、債務が免除されるとはいえ、それ以外のデメリットが生じる可能性があります。
自己破産を行うことで、信用情報機関に登録されるため、5年から10年の間は、借入やクレジットカードの審査に不利になる可能性があります。
また、自己破産手続きには、費用が必要なため、手続き費用を捻出する必要があります。
また、自己破産手続きにはいくつかの条件があります。
例えば、自己破産手続きを行うためには、借金の総額が50万円以上であることが条件となります。また、裁判所の判断によって、一部の借金が免除されずに残る可能性もあります。
借金100万円はやばいに関するよくある質問

借金100万円はやばいに関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
- 20代前半で借金100万円あります。これってやばいですか?
- 一概に「やばい」とは言えませんが、借金があること自体が問題であり、早期に返済しなければならない負担になる可能性があるため、適切な対応が必要です。まずは、自分の返済能力を正確に把握することが大切です。収入や支出をしっかりと把握し、返済計画を立てることが必要です。また、借入先との交渉や返済方法の相談なども行うことができます。また、20代であればいくらでも生活の再建が可能なので早めに対処すれば問題が深刻化しません。
- 良い借金の例と悪い借金の例を教えて下さい。
- 良い借金の例としては、住宅ローンや教育ローンなど無理のない計画的な借将来的に自分自身のスキルアップや収入アップにつながるもの一つです。一方、悪い借金の例としては、消費者金融のキャッシングやクレジットカードのキャッシングなど高金利であり、無計画に借りすぎると、返済が困難になり、多重債務や自己破産に至ることがあるため、悪い借金の一つです。借金自体が悪いわけではありませんが、無計画に借りすぎたり、金利が高くなってしまったりすると、返済が困難になる可能性が高まります。